「難民問題」で溺死寸前だったメルケル首相の政局「遊泳術」(上)

執筆者:花田吉隆 2018年7月13日
エリア: ヨーロッパ 中東
長年の宿敵でもある2人(右がゼーホーファー内相)(C)AFP=時事

 

 危うく瓦解するところだった。メルケル政権は崖縁に追い詰められ、あと1歩踏み出せば崖下真っ逆さま、というギリギリのところでなんとか収拾を見た。

 もしメルケル政権が瓦解していれば、影響はドイツのみに止まらない。何と言ってもドイツは欧州連合(EU)安定のアンカーである。実際、この3月までドイツが連立交渉でもめた際、半年近くにわたり欧州は何も決められなかった。欧州が多くの問題、つまり米国との関税、イラン核合意、ロシア制裁、BREXIT(英国のEU離脱)など、いくつもの難題を抱え込む中、ドイツの安定は欧州にとりなくてはならないものであり、それは世界の安定にもつながるのだ。一体ドイツで何が起こったのか。

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執筆者プロフィール
花田吉隆 元防衛大学校教授。1977年東京大学法学部卒業。同年外務省入省。在スイス大使館公使、在フランクフルト総領事、在東ティモール特命全権大使、防衛大学校教授などを歴任。
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