危うく瓦解するところだった。メルケル政権は崖縁に追い詰められ、あと1歩踏み出せば崖下真っ逆さま、というギリギリのところでなんとか収拾を見た。
もしメルケル政権が瓦解していれば、影響はドイツのみに止まらない。何と言ってもドイツは欧州連合(EU)安定のアンカーである。実際、この3月までドイツが連立交渉でもめた際、半年近くにわたり欧州は何も決められなかった。欧州が多くの問題、つまり米国との関税、イラン核合意、ロシア制裁、BREXIT(英国のEU離脱)など、いくつもの難題を抱え込む中、ドイツの安定は欧州にとりなくてはならないものであり、それは世界の安定にもつながるのだ。一体ドイツで何が起こったのか。
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