「アイルランド国境問題」が影を落とす「BREXIT」の行方

執筆者:渡邊啓貴 2018年11月21日
エリア: ヨーロッパ
11月14日の閣議後、声明を発表するメイ英首相 (C)EPA=時事

 

 11月14日、テリーザ・メイ英首相は、イギリスのEU(欧州連合)離脱(BREXIT)の合意案を閣僚会議で承認した。これは世界に驚きと歓迎をもって伝えられた。BREXITに関する技術的な合意を実現したことが明らかとなったからである。ただし、合意案に反対したドミニク・ラーブEU離脱担当相、エスター・マクベイ労働・年金相らが相次いで辞任。さらに政府・与党の要職ポストにある人物らも続けて辞任するなど、政権に揺らぎが起きている。場合によっては、12月に予定される英議会で承認をはかる前にメイ首相の不信任案が提出されるのではとの観測もあり、本人も「自分が辞任しても事態は好転しない」と反論に躍起である。

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執筆者プロフィール
渡邊啓貴 帝京大学法学部教授。東京外国語大学名誉教授。1954年生れ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程・パリ第一大学大学院博士課程修了、パリ高等研究大学院・リヨン高等師範大学校・ボルドー政治学院客員教授、シグール研究センター(ジョージ・ワシントン大学)客員教授、外交専門誌『外交』・仏語誌『Cahiers du Japon』編集委員長、在仏日本大使館広報文化担当公使(2008-10)を経て現在に至る。著書に『ミッテラン時代のフランス』(芦書房)、『フランス現代史』(中公新書)、『ポスト帝国』(駿河台出版社)、『米欧同盟の協調と対立』『ヨーロッパ国際関係史』(ともに有斐閣)『シャルル・ドゴ-ル』(慶應義塾大学出版会)『フランス文化外交戦略に学ぶ』(大修館書店)『現代フランス 「栄光の時代」の終焉 欧州への活路』(岩波書店)など。最新刊に『アメリカとヨーロッパ-揺れる同盟の80年』(中公新書)がある。
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