速報! 台湾統一地方選:与党「民進党」打ち砕いた「韓流」ポピュリズムの破壊力

執筆者:野嶋剛 2018年11月25日
エリア: アジア
韓國瑜氏の大躍進と「民進党時代」の終わりを告げる現地紙(筆者提供)

 

 台湾の統一地方選が11月24日投開票され、与党民進党が大敗を喫し、党主席を兼務していた蔡英文総統は党主席を辞任した。政権の要である頼清徳・行政院長と陳菊・総統府秘書長も辞意を表明した。

 市長選挙で、高雄、台中、台北、新北の4大都市をすべて落とした民進党の敗北ぶりは、「惨敗」以外の言葉では形容できない。

 今回の選挙の意義は、台湾の主体性を掲げて優勢を誇っていた民進党の天下が、高雄市長選を制した国民党・韓國瑜氏が巻き起こした「韓流」ブームに象徴されるポピュリズム政治の台頭に打ち砕かれたことだ。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
野嶋剛(のじまつよし) 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『謎の名画・清明上河図』(勉誠出版)、『銀輪の巨人ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾』(明石書店)、『台湾とは何か』(ちくま新書)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)、『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)など。訳書に『チャイニーズ・ライフ』(明石書店)。最新刊は『香港とは何か』(ちくま新書)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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