米政府「内部文書」から読み解く「ファーウェイ」逮捕劇の「深層」

執筆者:山田敏弘 2018年12月11日
iPhoneを追い抜いたファーウェイのスマホショップ (C) AFP=時事
 

 カナダ司法省が、中国の通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」の創業者である任正非CEO(最高経営責任者)の実娘で、CFO(最高財務責任者)兼副会長の孟晩舟を逮捕したニュースは、世界を震撼させた。

 ファーウェイと言えば、2017年に世界で6036億元(約10兆円)の売上高を記録した大手企業で、スマートフォンの売り上げでは今年の第2四半期に「アップル社」を超えて世界第2位に躍進し、1位の「サムスン電子」に迫る形となっていた。またインターネットなどの通信インフラとなる通信基地局のシェアでは、世界1位だ。日本では中国企業として初めて、2011年に日本経済団体連合会(経団連)に加盟している。

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執筆者プロフィール
山田敏弘(やまだとしひろ) 国際情勢アナリスト、国際ジャーナリスト、日本大学客員研究員。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版、MIT(マサチューセッツ工科大学)フルブライトフェローを経てフリーに。著書に『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)、『ゼロデイ 米中露サイバー戦争が世界を破壊する』(文藝春秋)、『CIAスパイ養成官』(新潮社)、『サイバー戦争の今』(KKベストセラーズ)、『世界のスパイから喰いモノにされる日本』(講談社)、『死体格差 異状死17万人の衝撃』(新潮社)、『プーチンと習近平 独裁者のサイバー戦争』(文春新書)。公式YouTube「山田敏弘 SPYチャンネル」 (https://www.youtube.com/channel/UCVITNlkbLneMV-C9FxzMmEA)も更新中
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