金正恩「2019年新年の辞」(1)激変した「発表スタイル」
朝鮮半島ウォッチャーは北朝鮮の最高指導者の「新年の辞」があるので、毎年、元日は休めない。
今年も『朝鮮中央テレビ』を見たが、発表スタイルがこれまでとまったく異なり、驚いた。放送は午前9時に始まり、まず新年を知らせる鐘の音とともに、午前零時を示す時計台が大写しになり、ついで朝鮮労働党の党本部が映され、カメラは次第に党本部をアップにしていった。
次いで、党本部の中の廊下で国務委員会の金昌善(キム・チャンソン)部長が待っている。執務室と見られる部屋から金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が廊下に出て、その後ろを妹の金与正(キム・ヨジョン)党宣伝扇動部第1副部長と、側近の趙甬元(チョ・ヨンウォン)党組織指導部副部長が付き従い、4人で階段を下りて党本部の中の応接室か、執務室と見られる部屋に入り、その部屋のソファに座って「新年の辞」が読み上げられた。
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