「日露交渉」も吹き飛ぶ悪夢「中露同盟」の現実味

中露両国の本格的な同盟は、日本にとって悪夢(昨年11月、G20首脳会議にて。左=習近平国家主席、右=プーチン大統領)(C)AFP=時事

 

 国際政治で今年の要注意事項は、中国とロシアが「同盟」に突き進むかもしれないことだ。昨年12月に来日したロシアの学者は「2019年に中露が同盟関係を結ぶ可能性がある。クレムリンで検討されているようだ」と話していた。米国から敵視され、厳しい経済制裁を受ける中露は経済、軍事面で連携を一段と強化しており、ロシアのメディアにも同盟論が登場する。仮に中露が同盟を結ぶなら、安倍晋三首相の日露平和条約交渉も吹き飛ぶだろう。

カテゴリ: 政治
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
名越健郎(なごしけんろう) 1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長、編集局次長、仙台支社長を歴任。2011年、同社退社。拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学特任教授を経て、2022年から拓殖大学特任教授。著書に、『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top