「二兎」を得たか金正恩「バースデー」訪中(上)

執筆者:平井久志 2019年1月17日
1月8日、北京・人民大会堂でにこやかに握手を交わす金正恩党委員長(左)と習近平総書記(右)[KCNA VIA KNS](C)AFP=時事

 

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は新年早々、自分自身の誕生日に電撃的に中国を訪問するという行動で、今年の外交を開始した。

誕生日に4度目の訪中

 中国と北朝鮮のメディアは1月8日午前8時ごろ、中国の習近平党総書記(国家主席)の招きで1月7日から10日まで中国を訪問すると報じた。

 この動きは1月7日夜から各メディアがキャッチしていた。韓国の『聯合ニュース』は7日午後10時47分に「対北消息筋『第2回米朝首脳会談前に北朝鮮高官訪中説広がる』」というタイトルで、北朝鮮との国境に近い丹東駅では公安が配置されるなど警備が強化され、北朝鮮消息筋が北朝鮮高官の訪中説が拡散していると述べた、と報じ、同11時29分には「対北消息筋が北朝鮮高官を乗せた列車が国境を通過したと述べた」とも伝えた。『共同通信』も7日午後11時36分に「北朝鮮要人訪中の観測 国境の警備強化」と報じ、8日午前零時8分に「北朝鮮要人訪中の観測 金正恩氏か、国境で厳戒」の見出しで、「北京の外交筋は金正恩朝鮮労働党委員長の可能性があると語った」とした。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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