「二兎」を得たか金正恩「バースデー」訪中(下)

執筆者:平井久志 2019年1月17日
ワシントンでの協議で、第2回米朝首脳会談の「扉」を開くことができるか(写真は昨年7月の平壌での協議。左・ポンペオ国務長官、右・金英哲統一戦線部長)(C)AFP=時事

 

 今回の会談結果については中朝それぞれが報道したが、重点の置き方や映像の選択に違いが見られた。

 中国側が発表した映像では、習近平総書記(中国国家主席)が話すときに金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長がメモを取るシーンが何回も報じられたが、北朝鮮側にはそうした映像はなく、むしろ金党委員長の話に習総書記がうなずき、耳を傾けるようなシーンが報じられた。中国側の報道は、明らかに兄貴格の中国が弟格の北朝鮮に教えを授ける、というニュアンスが込められているように見えた。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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