ドナルド・キーン氏とCIA東京支局長の関係:日本文学研究を勧めた恩人

執筆者:春名幹男 2019年2月27日
エリア: 北米 日本
ドナルド・キーンさんは、2012年に日本国籍を取得した (C)時事

 

 日本文学に偉大な貢献を為し、最後は日本人として亡くなったドナルド・キーン氏(享年96)。本当に希有な元アメリカ人だった。

 私は約20年前、一度だけ会うことができた。彼の自宅で貴重なインタビューに応じてくれた。

 その時にお借りして複写した写真が拙著『秘密のファイルーCIAの対日工作』(新潮文庫)に掲載されている。写っているのは、ポール・ブルーム氏。戦後の1948年、初代の米中央情報局(CIA)東京支局長として赴任した。吉田茂首相とも親しい伝説的なスパイだった。真珠湾攻撃前の1941年夏、米ノースカロライナ州ブルーリッジ山脈の谷あいでくつろぐブルーム氏をキーン氏が撮った写真である。

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執筆者プロフィール
春名幹男 1946年京都市生れ。国際アナリスト、NPO法人インテリジェンス研究所理事。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授、早稲田大学客員教授を歴任。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『米中冷戦と日本』(PHP)、『仮面の日米同盟』(文春新書)などがある。
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池内恵の中東通信

池内恵(いけうちさとし 東京大学教授)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について日々少しずつ解説します。

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