汚染米事件を招いたのは、ミニマムアクセス米の無意味な輸入だ。「高米価維持」の大方針を変えぬ限り、事件が再発しても不思議ではない。 起こるべくして起こった、と言わざるをえまい。米粉加工会社「三笠フーズ」が農林水産省から工業用の糊として処分するために売却された汚染米を、焼酎、菓子などの加工用途、給食用などに不正に横流しした汚染米事件のことだ。 コメはアフラトキシンというカビ毒や一般のカビ、メタミドホス、アセタミプリドなどの残留農薬で汚染されていた。そして、その後三つの企業が同じような横流しをしていたことが判明した。汚染米八千三百六十八トンのうち、横流しされなかったことが確認できたのはわずか二百十三トン。半分以上の四千二百六十三トンは横流し業者に処分されたことがわかっており、残りも調査中だ。ほとんどが横流しされたと考えてよい。工業用の糊向けに売却すると一トン一万円程度だが、焼酎などの加工用途だと七万円、食用なら二十五万円で売れるとの報道もある。横流しすると必ず儲かるのだ。
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