ヨーロピアン・ラプソディ
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スペイン極右政党「VOX」大躍進のキーワードは「普通」

スペインの極右政党「VOX(ボックス)」のアバスカル党首。海外メディアには「スペインのトランプ」と報じられるが、派手さはなく、朴訥とした印象を漂わせる人物だという (C)AFP=時事
まさかスペインまで――。4月末のスペイン総選挙では、ペドロ・サンチェス首相の社会労働党(PSOE)が第1党となった一方で、極右政党VOX(ボックス)が大躍進を遂げ、国会(350議席)で24議席を獲得したニュースはヨーロッパの知識人に衝撃をもたらした。
1975年にフランシスコ・フランコ総統が82歳で病死し、独裁政権が終焉、1979年に現行憲法下で初の総選挙が行われ、民主政権がスペインに誕生してから40年。極右政党が国会に議席を持ったのは初めてのことである。

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