ヨーロピアン・ラプソディ
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「カタルーニャ判決」で過激化した「指導者のいない」抗議活動

放火されたバルセロナ中心部の様子を報道する現地紙(筆者提供、以下同)
10月14日、この日を境にカタルーニャ(スペイン)の、のどかな風景は一変してしまった。この数日、日中は辛うじて都市機能を保っているものの、夜になると街のあちこちで自動車やゴミ箱が放火され、勢いよく火の手が上がっている。警察と独立派のデモ隊が激しく衝突を繰り返しているため、火炎瓶を投げつける音やパトカーのサイレン、ヘリの轟音が響き、火の粉や煙の匂いが立ち込めて、見慣れたバルセロナの街は、まるでどこかの紛争地域かと見紛うようだ。

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