灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(55)

執筆者:佐野美和 2019年6月9日
タグ: イタリア 日本
エリア: ヨーロッパ アジア
自著『雨だれのうた』(昭和22=1947=年刊より。撮影年不詳だが、義江と結婚できた幸せの頂にいたころ)

 旗揚げした「藤原歌劇団」は、初演の『ラ・ボエーム』から『リゴレット』『カルメン』『トスカ』とグランドオペラを立て続けに公演し、順調なすべりだしを見せていた。

 旗揚げでは3000円の赤字が出たが、『トスカ』では2000円の赤字ですんだ。

 オペラ運営で一番コストがかかるのがオーケストラだ。50人近くの演奏者がボックスに入ることもある。旗揚げからしばらくは義江のコネで松坂屋オーケストラがわざわざ名古屋から派遣され、松坂屋もちで運営することができた。

カテゴリ: カルチャー
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執筆者プロフィール
佐野美和(さのみわ) 政治キャスター。東京都八王子市出身。株式会社チェリーブロッサムインターナショナル代表取締役。大学在学中、フジテレビの深夜番組として知られる『オールナイトフジ』のレギュラーメンバー「オールナイターズ」の一員として活躍した。1992年度ミス日本に選ばれる。TBSラジオのパーソナリティ、TBSラジオショッピングの放送作家を経て、1995年から2001年まで八王子市議会議員として活動。以後はタレントとしてテレビ出演のほか、講演会も精力的に行う。政治キャスターとしてこれまで600人以上の国会議員にインタビューしている。主な書籍に『アタシ出るんです!』(KSS出版)、『あきれたふざけた地方議員にダマされない!』(牧野出版)などがある。
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