岩瀬昇のエネルギー通信 (160)

「OPECは死んでしまう」というイラン石油相「懸念」の意味

総会でのベネズエラ石油相(右上)のスピーチを伝えるOPECホームページ

 

 OPEC(石油輸出国機構)加盟国に、ロシアなど非加盟10カ国を加えた「OPECプラス」は予想どおり、7月以降も「協調減産」を延長することに7月2日、合意した。市場の予想と違ったのは、延長期間が6カ月間ではなく9カ月間だったことだ。「OPECプラス」は、季節要因もあり、毎年第1四半期(1月~3月)に需要量が減少することから、予防的な対応策を取ったのだろう。

 メディアの報道も、ほぼこれに焦点を当てている。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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