【短期集中連載】日韓「亀裂」の行方(4)全面対立を招いた「ホワイト国」除外

8月2日、閣議に臨む安倍首相(左から2人目)、世耕経産相(右から2人目)ら閣僚。「ホワイト国」除外の政令改正はこの後決定された (C)時事

 

 韓国の憲法裁判所は2011年8月30日、慰安婦問題で韓国政府が日本と外交交渉を行わないのは「被害者の基本的人権を侵害し、憲法違反になる」との決定を出した。これを受けて李明博(イ・ミョンバク)政権は、民主党の野田佳彦政権の間で慰安婦問題の協議を行った。だが、結局は合意に達せず、李明博大統領は2012年8月に現職の大統領として初めて竹島(韓国名・独島)を訪れ、日韓関係は急速に悪化した。

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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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