米朝協議「決裂」対「よい議論」その先の「攻防」とは

執筆者:平井久志 2019年10月10日
米朝実務協議は「決裂」と表明した、北朝鮮の金明吉首席代表 (C)EPA=時事
 

 米国と北朝鮮の実務協議が10月5日、厳重な警備のもと、スウェーデンのストックホルム郊外で行われたが、約8時間半に及ぶ協議の末に合意を生み出すことなく終了した。

 協議を終えた北朝鮮の金明吉(キム・ミョンギル)首席代表は同日午後6時半ごろ、ストックホルムの北朝鮮大使館前で会見し、「協議はわれわれの期待に応えることなく、決裂した。私はこれを極めて不快に考える」との声明を発表した。

 一方、米国務省のモーガン・オルタガス報道官は「北朝鮮代表団の声明は約8時間半にわたった議論の内容や精神を反映していない。米国は創意的なアイデアを持って行き、北朝鮮のカウンターパートたちとよい議論をした」と述べ、北朝鮮側の「決裂」という評価に反論し、協議が有意義であったとした。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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池内恵の中東通信

池内恵(いけうちさとし 東京大学教授)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について日々少しずつ解説します。

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