分岐点に立つ「2019年の中南米」(2)チリの抗議運動が投げかけたもの

執筆者:遅野井茂雄 2019年11月15日
エリア: 中南米
3週間にわたって反政府デモが続いている(C)AFP=時事

 

 チリの首都サンティアゴの地下鉄運賃の値上げに対する学生たちの抗議に端を発した反政府抗議活動は、10月18日以降、チリ全土に及び、収拾の目途は立っていない。中南米で最も安定した民主制度の下、成長を遂げてきた国の予想外の社会騒乱である。

 セバスティアン・ピニェラ大統領が11月中旬に迫った「アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議」と12月初旬の「国連気候変動枠組み条約締結国会議(COP25)」開催を断念すると発表すると、さらに驚きと衝撃が世界に走った。

カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
遅野井茂雄 筑波大学名誉教授。1952年松本市生れ。東京外国語大学卒。筑波大学大学院修士課程修了後、アジア経済研究所入所。ペルー問題研究所客員研究員、在ペルー日本国大使館1等書記官、アジア経済研究所主任調査研究員、南山大学教授を経て、2003年より筑波大学大学院教授、人文社会系長、2018年4月より現職。専門はラテンアメリカ政治・国際関係。主著に『試練のフジモリ大統領―現代ペルー危機をどう捉えるか』(日本放送出版協会、共著)、『現代ペルーとフジモリ政権 (アジアを見る眼)』(アジア経済研究所)、『ラテンアメリカ世界を生きる』(新評論、共著)、『21世紀ラテンアメリカの左派政権:虚像と実像』(アジア経済研究所、編著)、『現代アンデス諸国の政治変動』(明石書店、共著)など。
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