入管「暴行事件」があぶり出す外国人「無期限収容」の「無法」実態

執筆者:平野雄吾 2020年2月19日
カテゴリ: 政治
エリア: アジア
『共同通信』や『TBS』が報道した入管施設で発生した集団「暴行」の映像(YouTubeより)

 

 「あまりに酷くて、言葉も出ません」

 「人権軽視の国と思われても致し方ない」

 昨年12月、『共同通信』や『TBS』が入管施設で発生した集団「暴行」の映像を報道すると、インターネット上には、入管当局の非人道的な対応を疑問視する書き込みが相次いだ。

 多数の職員に取り押さえられ、「やり過ぎ、痛い」と悲鳴を上げるクルド人男性。「痛いか、痛いか」と煽るように大声を出す入管職員。法務省や出入国在留管理庁が入管施設の実態を積極的に広報することはないため、映像は多くの国民に衝撃を与えた。

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執筆者プロフィール
平野雄吾(ひらのゆうご) 1981年東京都生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修了後、2006年共同通信記者。前橋、神戸、福島、仙台の各支社局、外信部、カイロ支局、特別報道室などを経て2020年8月からエルサレム支局長。著書に『労働再審②越境する労働と〈移民〉』(共著)、『東日本大震災復興への道―神戸からの提言  震災復興・原発震災提言シリーズ1』(共著)、『ルポ入管―絶望の外国人収容施設』など。
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