日本「排除」ポルトガル「許可」コロナ禍で違い過ぎる「非正規滞在者」対策

執筆者:平野雄吾 2020年6月22日
タグ: 新型コロナ
エリア: アジア
4月25日に女性収容者への暴力的な制圧事件のあった東京出入国在留管理局。強制退去の対象となった外国人の収容長期化は際限なく進んでおり、精神疾患を患う外国人も多い (筆者撮影、以下同)

 

 新型コロナウイルスの流行は、世界各地で「入管収容」問題を改めてクローズアップさせた。

 強制退去の対象となった外国人を送還に向けて身柄拘束するのが、入管収容の本来の目的だ。しかし、感染対策で各国が国境を閉じたにもかかわらず、日本や欧米諸国の多くで入管当局は収容を続けた。

 密集、密閉、密接状態となる入管施設で、各国の収容者は感染リスクを恐れて抗議をしたが、日本やフランスでは、そうした抗議活動を力ずくで制圧する強硬策も取っている。

カテゴリ: 社会
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執筆者プロフィール
平野雄吾(ひらのゆうご) 1981年東京都生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修了後、2006年共同通信記者。前橋、神戸、福島、仙台の各支社局、外信部、カイロ支局、特別報道室などを経て2020年8月からエルサレム支局長。著書に『労働再審②越境する労働と〈移民〉』(共著)、『東日本大震災復興への道―神戸からの提言  震災復興・原発震災提言シリーズ1』(共著)、『ルポ入管―絶望の外国人収容施設』など。
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