灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(99)

執筆者:佐野美和 2020年5月6日
カテゴリ: 政治 社会
エリア: アジア
撮影年不詳ながら、義江との離婚、独り立ちを決意した頃のあき(自伝『ひとり生きる』=ダヴィッド社、1956年=より)

 昭和37年6月7日、第6回参議院議員通常選挙の幕が開いた。

 敗戦、そして新しい憲法による華族制度の廃止などにより、華族議員を大半に構成されていた非公選、つまり選挙のない「貴族院」は58年間の幕を閉じ、「参議院」と新たに生まれ変わり15年の歳月が流れていた。

 表向き政党活動が排除されていた貴族院の流れを踏襲し、参議院では初めの頃こそ政党色のない「緑風会」が院内第一党会派であったが、保守合同で自由民主党が誕生し、社会党の再統一がなされた背景により、政党の対立構造が明確となる議会体制ができ上がっていた。

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執筆者プロフィール
佐野美和(さのみわ) 政治キャスター。東京都八王子市出身。株式会社チェリーブロッサムインターナショナル代表取締役。大学在学中、フジテレビの深夜番組として知られる『オールナイトフジ』のレギュラーメンバー「オールナイターズ」の一員として活躍した。1992年度ミス日本に選ばれる。TBSラジオのパーソナリティ、TBSラジオショッピングの放送作家を経て、1995年から2001年まで八王子市議会議員として活動。以後はタレントとしてテレビ出演のほか、講演会も精力的に行う。政治キャスターとしてこれまで600人以上の国会議員にインタビューしている。主な書籍に『アタシ出るんです!』(KSS出版)、『あきれたふざけた地方議員にダマされない!』(牧野出版)などがある。
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