灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(114)

執筆者:佐野美和 2020年8月16日
カテゴリ: 政治 社会
エリア: アジア
撮影年不詳ながら、義江との離婚、独り立ちを決意した頃のあき(自伝『ひとり生きる』=ダヴィッド社、1956年=より)

「今度という今度、これこそ、今度こそ、もうこれが我が生涯最後の恋愛であると決心した」

 そう義江は心の中で叫んでは次々と女が登場してきて70歳近くになる。

 しかし義江夫妻と赤坂氷川町で同居していた息子の友人、舞台美術家の妹尾河童は、

「晩年の藤原ダンナは、いまだに多くの女性にモテているようなことを言っていたが、それは自分がそうありたいという願望の現れで、事実ではなかった。だから女性についてダンナの話で信用できるのは、せいぜい65歳までだと思う」

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
佐野美和(さのみわ) 政治キャスター。東京都八王子市出身。株式会社チェリーブロッサムインターナショナル代表取締役。大学在学中、フジテレビの深夜番組として知られる『オールナイトフジ』のレギュラーメンバー「オールナイターズ」の一員として活躍した。1992年度ミス日本に選ばれる。TBSラジオのパーソナリティ、TBSラジオショッピングの放送作家を経て、1995年から2001年まで八王子市議会議員として活動。以後はタレントとしてテレビ出演のほか、講演会も精力的に行う。政治キャスターとしてこれまで600人以上の国会議員にインタビューしている。主な書籍に『アタシ出るんです!』(KSS出版)、『あきれたふざけた地方議員にダマされない!』(牧野出版)などがある。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top