岩瀬昇のエネルギー通信 (309)

根っから「いらち」のサウジ「ABS王子」がイライラ募る訳

執筆者:岩瀬昇 2020年9月24日
エリア: アジア 中東 中南米
イライラするにはそれなりの理由があるようで……(C)EPA=時事
 

 先日、某所でご一緒した中東通のジャーナリストによると、サウジアラビア(サウジ)初の王族エネルギー大臣であるアブドルアジーズ・ビン・サルマーン(ABS)王子は、関西弁で言う典型的な「いらち」(イライラしやすい人)なのだそうだ。

 なるほど、と筆者は(隠れたところで)膝を打った。

 9月17日にオンラインで開催された「OPEC(石油輸出国機構)プラス」の「閣僚級共同監視委員会」(JMMC=Joint Ministerial Monitoring Committee)」前後のABS王子発言を紹介している記事を読んでいても、「さもありなん」という気にさせられるからだ。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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