菅首相が進める「地銀再編」と「携帯料金引き下げ」の点と線

執筆者:鷲尾香一 2020年9月28日
タグ: 日本 菅義偉
エリア: アジア
丁寧な説明をしなければ真の狙いは伝わらない(C)時事
 

 地方銀行業界が揺れている。菅義偉・新首相が「地方銀行は数が多過ぎるのではないか」と発言したことで、“再編の嵐”が吹き荒れるとの懸念が高まっているためだ。

 確かに地銀の経営は厳しい。連結純利益は2020年3月期で4期連続の減益となっており、本業の預金を集めて融資を行うことで得らえる業務純益に至っては、4割の地銀が赤字に陥っている。しかしその要因は、日本銀行による超低金利の金融緩和政策に起因している。

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執筆者プロフィール
鷲尾香一(わしおこういち) 金融ジャーナリスト。本名は鈴木透。元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。
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