「ブルー・ウェーブ」不発で民主党の「混迷」

執筆者:足立正彦 2020年11月13日
エリア: 北米
上院も過半数を奪われ、圧倒的優勢と予想された下院でも苦戦の末のギリギリ過半数維持で、民主党下院指導部を率いるナンシー・ペロシ下院議長にも党内から批判の声が(C)AFP=時事
 

 大統領選挙と同じ11月3日、連邦議会選挙の投票も行われたが、選挙キャンペーン期間中に公表されていた各種世論調査結果や民主党候補の政治資金調達状況などに基づき、共和、民主両党関係者や米国政治の専門家、米主要メディアの間では、民主党が大統領選挙、上院議員選挙、下院議員選挙すべてで勝利し、改選後に上下両院で同党がそれぞれ議席を純増させる「ブルー・ウェーブ」が発生する可能性があると、民主党にとり楽観的見方が広く共有されていた。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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