「アウン・サン・スー・チー大勝」が暗示するミャンマー「4分の3の民主主義」の落とし穴

執筆者:中西嘉宏 2020年11月25日
カテゴリ: 政治
エリア: アジア
国民の期待に応えられるか(C)AFP=時事

 

 2020年11月8日、ミャンマーで総選挙が実施された。アメリカ大統領選挙の帰趨に世界が注目していたころだ。その分ミャンマーの総選挙への注目は高くはなかったが、ミャンマーにとっては5年に1度の大きな政治イベントである。二院制の連邦議会と、14ある地方議会とを合わせた1117議席が争われた。

赤が圧勝したミャンマー総選挙

 アメリカ大統領選挙では赤のイメージカラーである共和党が僅差で敗れたようだが、ミャンマーでは赤をイメージカラーとする政党が大勝した。アウン・サン・スー・チーが議長を務める「国民民主連盟(NLD)」である。

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執筆者プロフィール
中西嘉宏 中西嘉宏 京都大学 東南アジア地域研究研究所准教授 。1977年 兵庫県生まれ。東北大学法学部卒、京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科修了、博士(地域研究)。日本貿易振興機構・アジア経済研究所研究員を経て、2013年から現職(2017年に東南アジア研究所から東南アジア地域研究研究所に改組)。ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際関係大学院客員研究員、ヤンゴン大学客員教授などを務めた。 著書に『軍政ビルマの権力構造―ネー・ウィン体制下の国家と軍隊1962‐1988 』(2009年、京都大学学術出版会)、『ミャンマー2015年総選挙-アウンサンスーチー新政権はいかに誕生したのか』(2016年、共著、アジア経済研究所)、『ロヒンギャ危機-「民族浄化」の真相』(2021年、中公新書)がある。
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