ミャンマーを掌握したミン・アウン・フライン国軍最高司令官の「不信」と「野心」

執筆者:中西嘉宏 2021年2月15日
カテゴリ: 政治
エリア: アジア
ミン・アウン・フライン将軍とスー・チー氏=2015年12月の初会談にて(C)EPA=時事

 

 2021年2月1日、それまでなんとか持ち堪えていたアウン・サン・スー・チー政権と国軍との間のバランスが、崩れてしまった。

 この日の未明、スー・チー国家顧問をはじめとする政府閣僚、与党・国民民主連盟(NLD)幹部や関係者、さらに政治活動家、作家など100人以上が国軍によって拘束された。首都ネピドーだけではなく、最大都市ヤンゴンや第2の都市マンダレーを含めた各地で地方政府の幹部も一時的に拘束され、多くは今も自宅軟禁下にあるNLD関係者の逮捕が広がっている。

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執筆者プロフィール
中西嘉宏 中西嘉宏 京都大学 東南アジア地域研究研究所准教授 。1977年 兵庫県生まれ。東北大学法学部卒、京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科修了、博士(地域研究)。日本貿易振興機構・アジア経済研究所研究員を経て、2013年から現職(2017年に東南アジア研究所から東南アジア地域研究研究所に改組)。ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際関係大学院客員研究員、ヤンゴン大学客員教授などを務めた。 著書に『軍政ビルマの権力構造―ネー・ウィン体制下の国家と軍隊1962‐1988 』(2009年、京都大学学術出版会)、『ミャンマー2015年総選挙-アウンサンスーチー新政権はいかに誕生したのか』(2016年、共著、アジア経済研究所)、『ロヒンギャ危機-「民族浄化」の真相』(2021年、中公新書)がある。
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池内恵の中東通信

池内恵(いけうちさとし 東京大学教授)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について日々少しずつ解説します。

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