【特別連載】米大統領選「突撃潜入」現地レポート (22)

最終回 リンカーン記念堂で唱えた祈り

執筆者:横田増生 2021年2月1日
エリア: 北米
軍の装甲車で行き先を塞がれた連邦議会議事堂前。2021年1月17日(筆者撮影、以下同)

 

 この取材の終着点となるアメリカ大統領の就任式を取材するため、私がワシントンDCに到着したのは1月17日のこと。

 就任式で新大統領の宣誓や演説が行われる、連邦議会議事堂の近くにあるホテルを予約した。そう、1月6日、暴徒と化した「トランプ信者」たちが襲撃した場所の近くに。

 DCに着いて驚いたのは、その物々しい警備だった。

 10日の間に、首都が要塞のようになり、観光客の姿もほとんど見当たらない。大統領就任の祝賀ムードとは対極の冷え冷えとした空気が流れていた。6日の悪夢を、就任式で決して繰り返さないという固い意志がみえる。

カテゴリ: 政治 社会 IT・メディア
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
横田増生(よこたますお) ジャーナリスト。1965年、福岡県生まれ。関西学院大学を卒業後、予備校講師を経て米アイオワ大学ジャーナリズムスクールで修士号を取得。1993年に帰国後、物流業界紙『輸送経済』の記者、編集長を務め、1999年よりフリーランスに。2017年、『週刊文春』に連載された「ユニクロ潜入一年」で「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」作品賞を受賞(後に単行本化)。著書に『アメリカ「対日感情」紀行』(情報センター出版局)、『ユニクロ帝国の光と影』(文藝春秋)、『仁義なき宅配: ヤマトVS佐川VS日本郵便VSアマゾン』(小学館)、『ユニクロ潜入一年』(文藝春秋)、『潜入ルポ amazon帝国』(小学館)、『「トランプ信者」潜入一年』(小学館)など多数。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top