対中国に「自国中間層」「欧州」を巧みに巻き込むバイデン外交の大戦略

政権発足前には対中ソフト路線に戻るとの観測も多かったが…… (C)AFP=時事
4月28日に行われたバイデン大統領初の施政方針演説は、内政・経済と外交の目標が一体的に示された点が注目だ。政権発足100日を経て見えてきた、対中対抗・競争姿勢のキーファクターを読み解く。

 米バイデン政権発足後、100日が経過して、バイデン外交の姿と大戦略(グランド・ストラテジー)のような方向性が大分見えてきた。

 4月28日、ジョー・バイデン大統領は、議会の上下両院合同会議で初の施政方針演説を行った。100日間の実績として「米国救済計画」による「腕にワクチン、ポケットに給付金」を強調した。具体的には、2億2000万回分以上のコロナワクチンの準備、全世帯の85%に1400ドルの救済給付金、そして100日で130万件以上の雇用である。

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執筆者プロフィール
渡部恒雄 わたなべ・つねお 笹川平和財団上席研究員。1963年生まれ。東北大学歯学部卒業後、歯科医師を経て米ニュースクール大学で政治学修士課程修了。1996年より米戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員、2003年3月より同上級研究員として、日本の政治と政策、日米関係、アジアの安全保障の研究に携わる。2005年に帰国し、三井物産戦略研究所を経て2009年4月より東京財団政策研究ディレクター兼上席研究員。2016年10月に笹川平和財団に転じ、2017年10月より現職。著書に『大国の暴走』(共著)、『「今のアメリカ」がわかる本』など、最新刊に『2021年以後の世界秩序 ー国際情勢を読む20のアングルー』(新潮新書)がある。
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