ミャンマー情勢に好転の兆しが見えない。「全面的内戦の恐れがある」と言うのは、誇張だ。ただし、多くの識者が「失敗国家」といった概念を用いてミャンマー情勢を描写しているように、事態は深刻だ。
その背景には、ミャンマー国軍の「恐怖による支配」というべき姿勢がある。恐怖支配で危機を作り出している張本人が、危機があるから恐怖政治が必要だ、と主張し、権力と利権を独占しているのだ。
この状況に直面して、日本にできることは限られている。「日本独自の外交」といったその場限りの脚色をしても、「パイプ」がミャンマー国軍の態度を変えるほどに機能することは起こりそうにない。
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