米軍撤退、明日は我が身?:ウクライナに再び伸びる中露の触手

ゼレンスキー大統領の悩みは深い(C)AFP=時事
米軍のアフガニスタン撤退に「明日は我が身」と案じている国がある。ロシアの軍事圧力に直面するウクライナだ。米欧への信頼が揺らぎ、中国がアプローチを仕掛けるなか、ウクライナからは悲痛な叫びが聞こえる。

 

バイデン大統領に反発したゼレンスキー大統領

 9月10日、ウクライナの首都キエフで「ヤルタ欧州戦略会議(YES)」が開かれた。講演したウォロディミル・ゼレンスキー大統領は米欧の高官や識者らを前にこう訴えた。

「改革が遅れているからウクライナはNATO(北大西洋条約機構)に加盟できないというのは誠実ではない。(中略)ロシアを勢いづかせたいのなら、ウクライナを入れなければよい。(中略)我々が必要としているのは欠陥を指摘する戦略的パートナーではなく、ウクライナを強固にする戦略的な友人だ」

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
古葉祥太(こばしょうた) ジャーナリスト
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