深層レポート 日本の政治
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「弔い選挙」圧勝 自民ではじまる「安倍不在」の党内政局
7月10日に投開票された参院選は、自民党が現行制度で過去最大に迫る63議席を獲得する圧勝劇をみせた。自民や公明党、日本維新の会など憲法改正に前向きな「改憲勢力」も発議に必要な「3分の2」以上を確保。選挙戦の最終盤、安倍晋三元首相が凶弾に倒れたことで、「弔い」の様相を呈し、自民に強い追い風ともなった。
選挙結果は、安倍氏が悲願とした憲法改正や防衛費の増額などに取り組みやすい環境を整えたともいえる。首相は「遺志を受け継ぐ」と実現に意欲をみせるが、旗振り役の死去は混乱も広げそうだ。安倍氏は自民党最大勢力の安倍派の領袖でもあり、同派が分裂する可能性も含め、党内力学が大きく変化する可能性も出ている。
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