9月25日のイタリア議会選挙で、長くイタリア政界のアウトサイダーだった右派政党「イタリアの同胞」(FDI)が第一党になった。同党は、その前身であるネオ・ファシスト政党「イタリア社会運動」(MSI)や、MSIを冷戦後に再編したナショナリスト政党「国民同盟」(AN)も含めて、議会第一党になったことはなく、右派連合内の第一党にすらなったことがない。その意味で歴史的な勝利であるが、勝利の美酒は長く続かなかった。多党制のイタリアでは単独過半数はあり得ず、政権は連立内閣が常態であり、議会開会前から始まった組閣工作では、FDI、同盟、フォルツァ・イタリアからなる勝者の右派連合の内部対立が明らかになった。
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