深層レポート 日本の政治 (238)

野党に主導権を握られた岸田政権「負のスパイラル」

2022年11月1日
タグ: 日本 岸田文雄
エリア: アジア
「黄金の3年」に暗雲が垂れ込めている(C)時事
国葬と統一教会問題で支持率低下の一途をたどる岸田政権。反転攻勢をかけた2次補正と総合経済対策も大きな起爆剤とはならなそうだ。国会運営の主導権も野党に握られ、「負のスパイラル」が止まらない。

 

 岸田文雄政権の「負のスパイラル」はいつまで続くのか――。

 反転攻勢の切り札と位置付けた総合経済対策は、一夜で4兆円を積み増した舞台裏で歳出抑制を掲げる財務省に足元を見られ、閣僚の辞任にまで発展した世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題も収まる気配がない。政府と自民の間には連携不足によるミスも目立ち、野党に国会運営の主導権を握られる始末だ。さらに失態が続けば、政局に不穏な動きも生まれかねない。

財務省に軽く扱われた首相

 政府が経済対策を閣議決定する前日の10月26日。自民党の会合に出席していた萩生田光一政調会長の携帯電話を、突然首相が鳴らした。

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カテゴリ: 政治
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