
試験採掘から帰港した深海採掘船に対して抗議活動を行う国際環境保護団体グリーンピースの活動家 [2022年11月16日、メキシコ・マンサニージョ沖](C)REUTERS/Gustavo Graf
[ロイター]世界の海底から脱炭素に資するニッケルなどの鉱物資源(エナジー・トランジション・ミネラルズ)を採掘すべきか――海に沈みつつある太平洋の島国ナウルとおよそ1万1000人の国民が、白熱する論争の渦中にいる。
この論争では、環境を保全するための最善策は何かということに関するビジョンが真っ向から対立している。ナウル政府は、気候変動による二酸化炭素の排出を抑制すべく世界規模での効率的な電化を呼びかけており、そのためにはまず、より多くの鉱物が必要だとする。一方、環境保護論者は、海底の採掘はかけがえのない生態系の生物多様性を脅かすと信じて疑わない。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン