気候変動という「危機の乗数」と対峙する軍隊:なぜ自衛隊の戦闘機に「バイオマス燃料」が必要なのか

6月12日、航空自衛隊はF15及びF2戦闘機に初めてバイオマス由来原料や使用済み食用油などを原料とする持続可能な航空燃料SAFを使用した 防衛省 航空自衛隊Twitter(@JASDF_PAO)より
国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)において、アントニオ・グテーレス(António Guterres)国連事務総長は、人類は「気候地獄(Climate Hell)へのハイウェイを猛進している」として、気候変動の影響の深刻化に強い危機感を示した。事実、2021年の夏には、米国、カナダ、南欧において気温が50℃前後まで上昇したことに伴う大規模な山火事が相次いで発生し、ドイツ、ベルギー、中国が未曾有の大洪水に見舞われるなど、世界各地で大きな被害が発生したことは記憶に新しい。

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