Weekly北朝鮮『労働新聞』 (47)

40歳を迎えた金正恩、誕生日はいまだ祝日化されず(2024年1月7日~1月13日)

執筆者:礒﨑敦仁 2024年1月15日
タグ: 金正恩 北朝鮮
エリア: アジア
誕生日にあたる8日には、娘を伴い養鶏場を視察した(『労働新聞』HPより)
金正恩国務委員長の誕生日は1月8日とされるが、生年や生誕地はいまだ公式に発表されていない。40歳を迎えた今年の誕生日は養鶏場を視察し、「尊敬するお嬢さま」も同行した。その他、韓国に対する強硬発言も報じられている。『労働新聞』注目記事を毎週解読

 1月8日は金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の40歳の誕生日であった。金正恩に対する「偉大性宣伝」は進んでいるものの、誕生日の祝日化や肖像画の流布などにはブレーキがかかっている。『労働新聞』では、2014年1月9日付が「デニス・ロッドマンが敬愛する元帥様の誕生日に際して朝鮮に来た」と触れて、1月8日が金正恩の誕生日であることを示唆しただけであり、生年や生誕地は公表されていない。この記事は、前日に元NBA(全米バスケットボール協会)選手のロッドマン氏率いる米国のバスケットボールチームと北朝鮮チームによる平壌での親善試合について報じたものであった。ロッドマンは、2013年2月、9月にも訪朝して金正恩と対面している。

 8日付トップは、前日に金正恩が養鶏場を現地指導したとの報道であった。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
礒﨑敦仁(いそざきあつひと) 慶應義塾大学教授。専門は北朝鮮政治。1975年生まれ。慶應義塾大学商学部中退。韓国・ソウル大学大学院博士課程に留学。在中国日本国大使館専門調査員、外務省第三国際情報官室専門分析員、警察大学校専門講師、米国・ジョージワシントン大学客員研究員、ウッドロー・ウィルソンセンター客員研究員など歴任。著書に『北朝鮮と観光』(毎日新聞出版)、共著に『最新版北朝鮮入門』(東洋経済新報社)など。
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