[ブカレスト、ブリュッセル発/ロイター]大統領選挙の第1回投票で22.94%の得票率を記録したカリン・ジョルジェスクと、19.18%でつづいた中道右派のエレナ・ラスコニが12月8日の決選投票に駒を進める。本命と目されていた中道左派のイオン=マルチェル・チョラク首相は3位に沈んだ。
仮にジョルジェスクが当選すれば、ルーマニア軍の最高司令官として陸・海・空の三軍を統括し、軍事援助を決定する防衛最高評議会を主宰することになる。また、首相、最高裁判事、検察官、秘密情報機関長官の任命権も手に入れる。さらに、政府と共同で国防支出を管理し、NATOおよびEU(欧州連合)の首脳会議においてはルーマニアの代表を務める。
ジョルジェスクはかねて親ウクライナ政策に異を唱え、ロシアとの関係においては対立ではなく対話を重視する姿勢を強調している。民放TVチャンネルのDigi24では次のように語った。
「洗練された文明国では、安全保障は対立ではなく対話から生まれる。ゼレンスキーが洗練された愛国者だと思うか?」
「常に戦争の話ばかりしているのは理性的ではない。平和に関心を抱きつづけなければならない。平和なくして、何も築くことはできないのだ」
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン