中尾栄一元建設相の受諾収賄事件、大正生命を舞台とした巨額詐欺事件、民主党・山本譲司代議士の秘書給与詐取事件……。この夏以降の東京地検特捜部の“巨悪”摘発ラッシュには目を見張るものがある。「二年目に入る笠間(治雄・特捜部長)体制もいよいよ回転してきた。それまでは東京相和銀行の後処理や整理屋グループの脱税など、いわば国税などからの“貰い”ばかりでしたからね。独自事件の立件に至るまで力がついたということでしょう」(司法関係者) しかし、検察内部は決して手放しで喜んでいるわけではない。最高検関係者が明かす。「特捜部を中心に、検察の中には苦々しい思いが残っていますよ。理由は一つ。亀井(静香)代議士です」。

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