合併、事業統合、業務提携……“低生産性”が枕詞になってしまった日本産業、再生への切り札だ。だが、改めて問いたい。「その合従連衡、一体、何の役に立つのですか」。 出口の見えない日本経済。冷たい不況風が吹きすさぶ中、産業界はかつてないほどのスピードで企業の再編・淘汰が進んでいる。規模の拡大と業務の効率化を求め、経営者の多くが他社との合併や事業統合に活路を見いだそうとするようになった。 ただ、安易な「合従連衡」はかえって企業の活力をそぎ落とす。午年である二〇〇二年に、駿馬となるか駄馬で終わるか。企業の命運は経営の戦略性にかかっている。

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