悩み深い米インテリジェンス・コミュニティ

執筆者:春名幹男 2011年2月3日
タグ: CIA
エリア: 北米 中東

 ヨルダン情勢も深刻、との情報で、一昨年訪日したハレビー元モサド長官と食事した時のことを思い出した。彼の腕時計がパイロット用のすごいモノだったので、そのことを質問したら「故フセイン・ヨルダン国王にもらった」との話だった。インテリジェンスの側面から情勢を分析する必要がある。

 米インテリジェンス・コミュニティも中東情勢を憂慮しているが、恐らく国によって心配する中身が違うだろう。ヨルダンには、CIAは大きい支局を維持しているし、現政権の継続を強く望んでいる。イエメンは、CIAが無人機プレデターを飛ばし、アル・カエダ掃討作戦を展開中であり、サレハ政権を守ろうとするだろう。

カテゴリ: 軍事・防衛
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
春名幹男(はるなみきお) 1946年京都市生れ。国際アナリスト、NPO法人インテリジェンス研究所理事。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授、早稲田大学客員教授を歴任。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『米中冷戦と日本』(PHP)、『仮面の日米同盟』(文春新書)などがある。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top