1976年に酷似する「エスタブリッシュメント候補」の苦戦

執筆者:足立正彦 2012年2月16日
エリア: 北米

 2012年共和党大統領候補選出プロセスの幕開けとなった1月3日のアイオワ州党員集会から今月11日のメイン州党員集会まで9つの予備選挙・党員集会が行なわれた。昨秋、ボストン、ニューヨーク、ワシントンD.C.といった米国東海岸の主要都市で意見交換した共和、民主両党の関係者らのほとんどは、ミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事が共和党大統領候補の指名を獲得するとの見方で一致していた。筆者も同じ立場で共和党大統領候補指名獲得争いを見守ってきた。だが、共和党大統領候補選出プロセスが約1カ月半近く行なわれる中、共和党エスタブリッシュメントからの支持を取り付けているロムニーに脆弱さが次第に明らかになりつつある。

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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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