再び脚光を浴びる「カジノ王」の巨額献金

執筆者:足立正彦 2012年6月22日
エリア: 北米

 2012年共和党大統領候補指名獲得争いが重要な局面を迎えていた南部初の予備選挙であったサウスカロライナ州予備選挙の直前、突如、メディアの脚光を浴びた1人の老人がいた。大富豪のシェルドン・アデルソンだ。

 アイオワ州党員集会では4位、ニューハンプシャー州予備選挙でも5位と惨敗して敗走を続けていたニュート・ギングリッチ元下院議長(ジョージア州第6区)は、自らの政治資金も枯渇し、極めて厳しい状況に追い込まれていた。そうした状況に置かれていたギングリッチを、政治資金面で救ったのがアデルソンであった。アデルソンはギングリッチを側面支援していたスーパー政治活動委員会(PAC)であるWinning Our Futureに対し、多額の政治献金を行なったのである。

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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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