日本の在外公館の館長である大使や総領事に任命された外交官にとって、連れていく料理人の選定は決して小さくない問題である。公邸でどのような料理を出すかは、どれだけ情報をとれるかと密接に関係しているからだ。 九月初旬、ヤンゴンに新しく赴任した駐ミャンマー大使の小田野展丈・前儀典長は、公邸の料理人にバンコクの日本レストランで働くタイ人を連れて行った。外務省の外郭団体である国際交流サービス協会が、「日本料理を作れるタイ人公邸料理人」として登録している一人である。 小田野大使は「タイとミャンマーは隣国で、気候風土や食材も似ているので、タイ人の方が適任と思います。将来、母国で日本料理を普及してくれれば、日・タイの文化交流にもなります」と語る。
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