インテリジェンス・ナウ

米国に13のサイバー攻撃チーム――「交戦規定」でサイバー冷戦深刻化

執筆者:春名幹男 2013年3月21日
エリア: 北米 アジア
 「サイバー軍拡」を進めるオバマ米大統領 (C)AFP=時事
「サイバー軍拡」を進めるオバマ米大統領 (C)AFP=時事

 オバマ米大統領は中国側とは腫れ物に触るようにして接する。3月14日、習近平国家主席の就任祝いで電話した時もそうだ。

 「実務的な協力関係の拡大」のため財務長官や国務長官が訪中する予定を告げ、対中貿易・投資の拡大や知的財産保護の重要性に言及、それに関連して「サイバー安全保障の脅威」が共通の挑戦だと述べた。

 恐らく、最も言いたかったのは中国のサイバー脅威のことだが、反発されないようにと、ずいぶん回りくどい言い方をしたものだ。

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執筆者プロフィール
春名幹男(はるなみきお) 1946年京都市生れ。国際アナリスト、NPO法人インテリジェンス研究所理事。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授、早稲田大学客員教授を歴任。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『米中冷戦と日本』(PHP)、『仮面の日米同盟』(文春新書)などがある。
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