「約束履行」を迫る赤字フィアットと逃げるGM

執筆者: 2004年12月号
カテゴリ: 経済・ビジネス
エリア: ヨーロッパ

「赤字部門を押しつけるつもりか」「我々の正当な権利を拒むことはできない」――。伊大手自動車メーカーのフィアットと米ゼネラル・モーターズ(GM)が、いったん合意したはずの契約を巡って睨み合いを続けている。係争に発展しかねない深刻な状況だ。 対立を招いているのは、両社が二〇〇〇年に資本提携した際に交わした契約内容。GMはフィアットの自動車部門子会社(フィアット・アウト)の株式二〇%を買収したが、その契約には「フィアットは残りの八〇%をGMに買い取らせる権利を持つ」との項目が盛り込まれていた。 フィアットは自動車のほか農業・建設機械、金属加工などからなる複合企業体。自動車部門の売上高は全体の約四割だが、生き残り競争にさらされるフィアットにとって「自動車部門からの撤退」は必要な選択肢だった。一方のGMは欧州市場での小型車部門テコ入れのためフィアット・アウトの完全買収も視野に入れていた。同項目は双方の思惑が合致した産物だった。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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