マカオ「止まらぬ成長」の先の不確定要素

 中国やASEAN(東南アジア諸国連合)の経済成長に一服感が出るなか、アジアで唯一、“バブル”を謳歌している都市がある。「カジノ」で有名なマカオだ。2010年から2年連続で20%を超える成長を記録。昨年こそ9.9%まで落ち込んだが、今年に入って再び勢いを取り戻し、3月のカジノの売上高が前年比25%増加、過去最高の39億ドル(約3900億円)に達したのだ。一向に進まない日本のカジノ構想を尻目に、マカオで何が起きているのだろうか――。

 

2億人がテレビ観戦するイベント

 マカオ初のボクシング興行(写真はすべて筆者撮影)
マカオ初のボクシング興行(写真はすべて筆者撮影)

 ラップ混じりの軽快な音楽が大音量で流れるなか、小柄な中国人ボクサーが会場に姿を現した。リングではビキニ姿の女性コンパニオンたちが待ち受ける。上から吊るされた大きなスクリーン、カラフルなライトを使った演出も、まるでプロボクシングの盛んなラスベガスを思わせる。

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執筆者プロフィール
出井康博 1965年、岡山県生れ。ジャーナリスト。早稲田大学政治経済学部卒。英字紙『日経ウィークリー』記者、米国黒人問題専門のシンクタンク「政治経済研究ジョイント・センター」(ワシントンDC)を経てフリーに。著書に、本サイト連載を大幅加筆した『ルポ ニッポン絶望工場」(講談社+α新書)、『長寿大国の虚構 外国人介護士の現場を追う』(新潮社)、『松下政経塾とは何か』(新潮新書)など。最新刊は『移民クライシス 偽装留学生、奴隷労働の最前線』(角川新書)
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