やはり「兄弟の争い」となった西武問題の因縁と背後

執筆者:杜耕次 2005年3月号
タグ: フランス

弟たちの告発により「骨肉の争い」と化したのは案の定というべきか。しかし、西武崩壊劇にはまだ先の展開がありそう。二号にわたってレポートする。 西武グループの解体が始まった。主力銀行が主導する西武グループ経営改革委員会(改革委)は一月末、債務超過の危機に瀕する中核会社コクドを会社分割し、一部を西武鉄道と合併させると発表。コクドの一〇〇%子会社プリンスホテルも合併会社が吸収するという。赤字のホテルやゴルフ場の売却先として内外の投資ファンドの名も浮上してきた。 オーナーの地位返上を迫られている創業家の二代目、堤義明(七〇)は自身の逮捕も取り沙汰される西武鉄道株のインサイダー取引疑惑で身動きが取れず、かろうじて、「検討のために一カ月の猶予を」と改革委委員長(太平洋セメント相談役)の諸井虔(七六)に求めた。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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