フランス大統領の「夜這い」はプライバシーにあらず

執筆者:国末憲人 2014年1月16日
エリア: ヨーロッパ
 フランスでは大騒ぎ (C)AFP=時事
フランスでは大騒ぎ (C)AFP=時事

 正月気分も抜けきらない2014年の欧州で、目下最大の話題となっているのが、フランスの大統領フランソワ・オランドの逢い引きである。エリゼ宮(大統領府)を抜け出し、スクーターに乗って女優ジュリー・ガイエ(41)宅に出かけて泊まり込んだと、仏写真週刊誌『クローゼル』が報じた。大統領は形式上独身であるものの、公式のパートナーがおり、ファーストレディーとして公務にも同行している。だから、これは立派な浮気である。

 現パートナーとの関係はどうなるのか。大統領の支持率に影響するか。詮索で賑やかなのはフランスに限らない。関心は欧州全土に広がり、1面写真付きで伝える新聞も少なくない騒ぎようである。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
国末憲人(くにすえのりと) 東京大学先端科学技術研究センター特任教授 1963年岡山県生まれ。85年大阪大学卒業。87年パリ第2大学新聞研究所を中退し朝日新聞社に入社。パリ支局長、論説委員、GLOBE編集長、朝日新聞ヨーロッパ総局長などを歴任した。2024年1月より現職。著書に『ロシア・ウクライナ戦争 近景と遠景』(岩波書店)、『ポピュリズム化する世界』(プレジデント社)、『自爆テロリストの正体』『サルコジ』『ミシュラン 三つ星と世界戦略』(いずれも新潮社)、『イラク戦争の深淵』『ポピュリズムに蝕まれるフランス』『巨大「実験国家」EUは生き残れるのか?』(いずれも草思社)、『ユネスコ「無形文化遺産」』(平凡社)、『テロリストの誕生 イスラム過激派テロの虚像と実像』(草思社)など多数。
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