ブックハンティング・クラシックス
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不遇な運命をたどったスペイン内戦「最良の研究書」
『スペイン革命――全歴史』The Spanish Revolutionバーネット・ボロテン著/渡利三郎訳晶文社 1991年刊 わたしが、スペイン内戦に興味を持ち始めた一九七〇年代には、関連資料はまだ容易に手にはいった。古書店に行けば、内戦の研究書や回想記がたくさん並んでいたし、数こそ少ないが新刊書も刊行された。 しかし昨今では、スペイン内戦について語られることはめったになく、その記憶はすでに歴史の彼方へ、消え去ろうとしている。第二次世界大戦、太平洋戦争でさえ終戦記念日の前後にしか、新聞記事にならないような時代である。となればそれより先、一九三六年から三九年にかけて戦われたスペイン内戦が忘れられるのは、無理もないことかもしれない。

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