深層レポート 日本の政治 (88)

党首討論も逃げ「変わらぬ小沢」と「変わった安倍」の正念場

執筆者:Foresight 2007年5月号
エリア: アジア

 英国議会のプライムミニスター・クエスチョンタイムにならい、国会に党首討論が導入されたのは八年前の小渕恵三内閣時代。小沢一郎・現民主党代表が当時率いていた自由党が連立参加の条件として、政府委員制度廃止と副大臣制度導入を自民党に要求したのがきっかけだった。官僚が政府委員として国会に出席し「政府といたしましては……」と答弁していた従来の慣行をあらため、答弁者を大臣、副大臣に限定することで、「官僚主導」から「政治主導」への転換と国会審議の活性化を図るべきだとの主張だった。自民党が渋々これを受け入れ、国会法改正に向けた与野党協議が進められる中で「いっそのこと党首討論も」となったのである。小沢氏はいわば党首討論の生みの親だった。

カテゴリ: 政治
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